三連休の真ん中、いかがお過ごしですか。
思ったよりも寒くなくて、うれしい私です。
さて、今日は、新加坡通信Vol.5(2008年2月28日発行)から、
間取りウォッチング 『耳をすませば』をお届けします。
スタジオジブリ
近藤喜文監督です。
そうです。ジブリの映画『耳をすませば』です。
主人公の月島雫は、中3の女の子。
読書が大好きで、
受験なんかお構いなしに夏休みに20冊読むと決めて、読書三昧です。
そんなある日、図書カード(というか貸出カード?)に
見覚えのある名前があることに気づきます。
ひょんなことから、その図書館カードの天沢聖司と知らないまま、
同級生の男の子と出会っている雫なのですが、
中学を卒業したらイタリアへバイオリン職人の修業しに行くという彼に惹かれながらも、
進路も何もかもか漠然としていてはっきりしない自分に焦らずにはいられません。
そんな雫は、隣駅(京玉杉ノ宮)から歩いてすぐ(下の地図参照)の市立図書館に勤める父、
大学院で修士論文執筆中の母、大学生の姉汐との四人家族。
(図書館界隈の地図)
どうしても本の多くなってしまう月島家ですが、団地に住んでいて、こんな感じの間取り。
月島家が、持ち物の多い日本人のリアルな住宅事情を表現しているとしたら、
その対極(ちょっとオーバー?)にいると言えるのが、
聖司君の祖父・西司朗氏のアトリエ・店舗兼住宅です。
(屋号は「地球屋」)
(これは地球屋1階)
椅子なのかヴァイオリンなのか、とにかく何らかの職人であるらしいおじいさんは、
戦前ヨーロッパに留学していたことがあるそうで、
その時に、映画中でも重要な役割を果たす猫の人形バロンと出会ったんだとか。
そんなヨーロッパ留学の影響なのか、
アトリエ・店舗だからでしょうか、靴を履いたまま過ごしています。
(これは地球屋の地下1階…と言っても、眺めは最高!)
偶然、このお店を見つけた雫は、洗練された室内にうっとり❤
ちょうど修理が終わったばかりのからくり時計に見とれてしまい、
お届けもののお弁当(お父さんへ!)を忘れたり。
まぁ、雫ちゃんじゃなくても、こんな素敵なお店に出会ったら、
用事なんて忘れてしまいそうです。
雫ちゃんとは同世代だからなのか、見ていると懐かしい発見が多々あり。
図書館が貸し出しカードからバーコードカードに切り替わったこと。
(中学生の時にありました)
優勝しそうでしなかったタイガースの新聞が坂道の途中に落ちていたり。
(あ、阪神そういうことあったよねぇ)
なんて思い出したりして、細部がかなりおもしろい!
この映画はオープニングから最後の最後まで楽しいし、
じっくり見ているといろんな発見があるのもまた魅力。
それにしても、
この映画を見ると、「カントリー・ロード」が頭の中をぐるぐると。
そういえば、いつかの午後、
ランドセル背負った男の子が歌いながら歩いてたっけ。
この作品は、恋や出会いの素晴らしさ、喜び、大切さにあふれていて、
何回見ても初心を思い出す気がします。
時々、見返したくなる映画の一つ。